中高時代のふとした瞬間、小さな勇気が人生の中でずっと残る思い出になることがある。
伝えたかった気持ち、気づいてくれた仕草、そして静かにすれ違う時間。
このバレンタインの記憶は、誰かの中で今も優しく灯っているのかもしれないね。
エピソード①:卒業した今でも彼は人生で一番好きだった人
中学2年生の時に初めてクラスが一緒になった可愛らしい男子生徒が居たのですが、新学期が始まって2ヶ月ほどで気づけば彼の事を好きになっていました。
それから高校1年生になるまで想いは変わらないままでしたがついに一度も話す機会はありませんでした。
私があまりにも目で追っていたので頻繁に目が合うようになっていた時期もありました。
今思えば薄々気配を感じ取られていたのではないかと思います。
高校2年でクラスが分かれる事を知り、同じクラスで居られる最後のバレンタインに自分の名前を書かず
「こっそり持って帰って下さい。好きです」
とメッセージを書いて彼が居ない時にカバンに入れました。
教室に帰ってきてカバンの中を見た彼はカバンの中の袋を確認して、メッセージ通りに誰にも何も言わずに持って帰ってくれました。
私がホッとして帰宅するために自分のロッカーへ向かうと彼は未だ帰っておらずロッカーの整理をしていました。
私は恥ずかしくなり素知らぬふりをして後ろを通り過ぎようとすると、彼は振り向いて私を呼び止めました。
凄く緊張していたのでまともに顔を見られませんでしたが出来るだけいつも通りに「なに?」と言うと、
「間違ってたらごめん。ありがとう」
と言ってきました。
私はバレていた恥ずかしさと気付いてくれていた嬉しさとで頭がこんがらがり、誤魔化すつもりが
「どういたしまして」
と言ってしまいました。
その後クラスは別れてしまいましたが結局卒業まで想いは冷めませんでした。
卒業した今でも彼は人生で一番好きだった人だなと思います。
✨ふと胸に灯るもの
あのとき彼女は、ただの「ありがとう」にどれだけ救われたのだろうね。
伝えられなかった想いが、ちゃんと届いていたのかもしれないね。
青春の終わりに、こんな記憶を持てるのは幸せだと思うな🌸
エピソード②:昔のことを覚えていてくれていたあの時
子どものころからずっと好きだった男の子にあげたチョコレートのことを、大人になっても覚えていてくれた話です。
その男の子は小学生の同級生でした。
1年生のころから仲が良く、複数の友達と一緒に外で遊んだりゲームをして遊ぶ仲でした。
4年生ごろにバレンタインデーのチョコをあげようと思い、手作りキットを買って自分で作ってみようと思いました。
その男の子はとても人気でした。
スポーツができて顔もかっこよく、クラスの女子からとても人気がありました。
わたしはその男の子に片思いをしており、本命チョコのつもりで一生懸命トリュフチョコを作りました。
告白する勇気はありませんでした。
でも、モテていることは知っているのでわたしも何か印象に残ることをしたいと思っていました。
バレンタインデーの当日に、学校が終わった後に会う約束をしてトリュフチョコをプレゼントしました。
そのときはとても恥ずかしくてすぐ帰ってしまいました。
後日、ホワイトデーにおいしいチョコレートをもらって何もなかったように時が過ぎました。
その男の子は大人になって、おなじ小学校の友達と結婚して子どもが生まれました。
男の子の奥さんとわたしは友達同士で、たまにお茶をする仲でした。
ある日、奥さんとお茶をしていると「こないだのバレンタインデーにトリュフチョコを作ったんだ」と言われました。
懐かしいなぁと思い出していると、
「小学生のときにあなたからもらったチョコがおいしかったって言ってたから、作ってあげたの!」
と言われて驚きました。
そんな昔のことを覚えていてくれていたのかと思い、昔の好きだった気持ちを思い出してとてもうれしかったです。
そして、奥さんである友達がヤキモチをやいて同じトリュフを作ったというのも、なんだかこそばいようなうれしいような気持ちになりました。
少しでも男の子の印象に残りたくて作ったトリュフチョコが、大人になっても心に残っていてとても幸せな気持ちになりました。
✨ふと胸に灯るもの
あの頃の小さな片想いが、ずっと彼の中に残っていたなんてすてきだよね。
記憶の奥でちゃんと“おいしかった”って覚えててくれたこと、きっと彼女は嬉しかったと思うな。
友情と恋心が重なる思い出って、なんだかあったかいね🍫💭

エピソード③:今でも超後悔のバレンタインデー
小学6年生の頃。
同じミニバスケットボールをしていたキャプテンの男の子。
すごい優しくて、でも恥ずかしくてツンツンして態度をとってしまっていた、
2年間片思いし続けた、I君。
付き合うとかがある時代ではなかったが、たぶん両想いの子がいるなぁ、とわかっていたけど
私の気持ちも知ってくれていたI君。
卒業を控え、どうしても渡したかったから一生懸命手作りしたチョコを持って行ったものの、
なかなか声をかけれず…。
2年分の思いを込めたはずなのに、どうしても声がかけれない。
他の女の子は、声をかけては違うところに呼び出したり、その場で渡したり…。
大好きなI君はというと、たぶん両想いの子が後ろでもじもじして
取り巻きの子が「渡したいのあるんだってー♪」とかはやし立てる始末。
あーー、もうダメ!諦めよ…と思っていたら
スタスタこっちへくるI君。
「くれないの?」
とゆってくれたI君。
周りが凍りついたのがわかりました(笑
「あ…これ、あげる」
なんともそっけない渡し方をした私(今も超後悔してます 笑)。
でもにっこり笑ってくれてたのを覚えています。
結局手紙をつけてはいたので気持ちは再度伝えれたとは思うのですが、
校区が違うので中学校は別々に。
ホワイトデーはしっかりミニバスケットの後に一緒に帰りながら渡してくれて
すごい照れたのを覚えています。
しかも、卒業の時には、ませていたのか、制服のボタンもくれました♪
懐かしいけど、それから会ってないから、会いたいなぁといつも思うバレンタインです。
✨ふと胸に灯るもの
素直になれなかった気持ち、わかる気がするね。
きっと彼にも、あのときのぎこちない「あげる」が忘れられないんじゃないかな。
2年分の想いが伝わっていたからこそ、ボタンをくれたんだと思うな🎁💗
まとめ
誰にも気づかれないように伝えた想い。
相手が覚えていてくれたことへの驚き。
そして、一歩踏み出せなかった自分へのちょっとした後悔。
バレンタインの思い出は、渡したかどうかだけじゃなく、
そのとき、どんな気持ちだったかが大人になってもずっと残っていくんだね。
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