バレンタインデー。
それは、いつもの教室が、少しだけ特別に見える季節。
胸の奥でそっと温めてきた気持ちを、小さなチョコレートに託す日。
勇気を出したその瞬間も、言えなかった後悔も、
全部が“今の私”をつくる、大切なワンシーン。
甘く切ない体験談集
🎀少女漫画のシーンの様に
小学生のころ、好きな男の子にバレンタインのチョコレートを贈ったことがあります。
当時、私はクラスの中でもおとなしく目立たない存在。
一方、相手の男の子は活発でスポーツもできる人気者でした。
バレンタインの前日、一人でチョコレートを買いに行き
夕暮れ迫る中、こっそり彼の下駄箱にチョコレートを忍ばせました。
翌日、下駄箱にチョコレートが入っていたことが
担任の先生によって、朝礼で報告されました。
「これを入れた人はいますか?」と
私が入れたチョコを先生が持っていました。
それを見たとき、心臓が早鐘のように鳴りました。
私は怖くて ただじっとうつむいている事しかできなかったです。
今なら、下駄箱に食べ物を入れるなんて ちょっと不潔だよね・・・と思いますが
当時の少女漫画で、そのようなシーンがよくあった気がします。
名前も書いてなかったから、私が送ったなんて彼は一生気づいていないでしょう。
あの下駄箱にチョコを入れたときの、フワフワした不思議な気持ちだけは
何年たってもずっと心に残っています。
✨ふと胸に灯るもの
夕暮れの下駄箱にそっと置いた、小さな勇気。
気づいてほしいような、気づかれたくないような——。
あのドキドキと胸の高鳴りは、恋という感情を初めて知った瞬間だったのかもしれない。
何も始まらなくても、誰にも知られなくても、
たったひとりの心の中では、物語が確かに始まっていた。
🎀3年連続で渡すも実らなかった恋
小学生の頃、3年連続で一人の男にチョコレートを渡しました。
1年目は学校の帰りに本人に手紙と共に手渡しました。
2年目は帰宅後に手編みのマフラーと共に家まで持参。留守だったのでお母さんへ預けました。
3年目は学校内で特別教室の前に呼び出して「付き合ってください」の一言と共に手渡しました。
ずっと仲が良くグループでワイワイしていた間柄の男の子でしたが、何故か毎年良い返事はもらえませんでした。
家が近く相手のお母さんとも仲良しだった為、いつももやもやした気分で終わっていたのを今でも思い出します。
中学校はそのまま地域の学校へ進学した為また3年間一緒でした。
高校生になってもう離れるだろうと思っていましたがお互い同じ学校に推薦入学で進学する事になりました。
実らない恋ではありましたが今では良い思い出です。
✨ふと胸に灯るもの
一度や二度じゃ終わらなかった想い。
季節が変わっても、進学しても、何かが心に残っていて、気づけばまた彼のことを考えていた。
振り向いてもらえなかったとしても、
それだけ夢中になれたことが、あの頃の私を照らしてくれる。
未熟でも、不器用でも、本気だった時間は誇れる宝物。

🎀告白メッセージとチョコ
中学生のとき、片想いしていた同じクラスの男子にバレンタインチョコを渡しました。
直接渡す勇気がなかったので、ベタですが彼の下駄箱に入れさせてもらいました。
「優しくて好きです! ○○(私の名前)」というメモ付きで・・・。
ですがその後、お互い少し気まずくなり、ホワイトデーにお返しをいただいたことで私自身もなんだか満足してしまい、特に関係の発展等はありませんでした。
悔いなどがあるわけではなく、むしろよく渡したなぁなんて思うくらいですが、あのとき直接渡して、相手の反応を見てみたかったなと今では思います。
片想いの相手にチョコを渡すドキドキは、付き合っている相手に渡すのとはまったく別の感覚です。
またあんなドキドキが自分に訪れたらいいなと思います。
✨ふと胸に灯るもの
ほんの数行のメッセージに込めた気持ちは、今振り返っても揺るぎない真実だった。
何かが始まらなくても、ちゃんと自分の想いに向き合ったあの時間は、人生の大切な一瞬。
結果じゃなく、挑戦したこと自体が、
大人になった今の私に、ひとつの誇りをくれている。
🎀想いを伝えることができずに進学
小学生の頃、好きな子にだけバレンタインチョコをあげるのが恥ずかしくてできませんでした。
そこで私は毎年クラスの男子全員にチョコをあげていたのですが、どうしても自分の思いを伝えたくて、でも恥ずかしくて勇気を出して言葉に言い表せなかったので、その子のチョコだけ包装紙を色を変えて渡していました。
みんなに渡すのはピンクの色の包装紙で包んだチョコ、本命の子には緑の包装紙で包んだチョコを渡していました。
これだったら誰にも気づかれることなく、思いが伝わるかなと思いました。
本命の子はなんで自分だけ緑何だろうと首をかしげていましたが、あっと私の思いに気づいてくれました。
しかし私はかなりのシャイガールだったので思いを言葉で告げることが出来ないまま中学に進学し、その子は違う子と付き合ってしまいました。
なので今でも緑の包装紙で包んだチョコを見ると少し胸が切なくなります。
✨ふと胸に灯るもの
言葉じゃなくて包装紙の色に託した、ささやかな本気。
恋は伝え方が下手でも、心だけはとても純粋で真剣だった。
今でもあの色を見かけると、幼い日のときめきと、
ほんの少しの切なさが胸をなぞる。
声に出せなかった気持ちも、ちゃんと恋だった。
🎀はじめての本命チョコ
バレンタインデーの思い出で、一番に思い出されるのは学生時代に初めて好きな人にチョコレートを渡したときのことです。
そのころの私は、1年くらい前から好きな人がいましたが、あまり積極的な行動ができませんでした。
バレンタインデーにチョコを渡すということが流行っていたため、思い切って渡してみようと思いました。
とても時間をかけて、チョコレートを選び、手紙を書いたのを覚えています。
ドキドキしながら当日を迎え、一日中落ち着かなかったです。放課後、友達の協力により、渡すことができましたが、手が震えていて、何を話したか全く覚えていません。
その後、何の反応もなく、振られてしまったのですが、渡せたことが満足で、それ以上期待していませんでした。
今思いだしても、くすぐったいような恥ずかしい思い出です。
✨ふと胸に灯るもの
勇気は一瞬。でも、その一瞬が永遠の記憶になることがある。
たったひとつのチョコと手紙に、1年分の気持ちを詰め込んだ。
震えながら差し出した手は、きっとあのときの自分の精一杯。
結果よりも、自分と向き合えたことに、何年経っても誇らしさが残っている。
🎀「好きです」とチョコレート
中学3年生の時に、1年間片思いをしていたクラスメイトがいました。
私はすごく消極的な女子で、クラスの中でも目立たず、ずっと眺めているだけ、話したこともほぼありませんでした。
その男子に、活発な友達に協力してもらい告白をしました。
白い便箋が良いと友達に言われたので、そこに「好きです」と思いを書いて、チョコレートと一緒に渡しました。
友達にその日は早めに教室に来てほしいと頼んでもらい、誰もいない朝の教室でチョコレートと手紙を渡しました。
その男子は「ありがとう」だけ言って、照れくさそうにしていました。
すごくドキドキしましたし、渡せて良かった、気持ちを伝えられて良かったということを感じました。
気持ちがあふれてきそうなぐらい大好きだった彼でした。
✨ふと胸に灯るもの
「好きです」その一言が、どれほど重くて、どれほど尊かったか。
朝の教室、静寂の中で交わされた小さな言葉と表情。
勇気を出して伝えた気持ちは、たとえ答えがどうであれ、
その日から自分を変える力になってくれる。
あの瞬間にしかなかった光が、今でも胸の奥に灯っている。
📝まとめ
バレンタインの記憶は、いつだって甘くて、ほんの少し切ない。
渡すチョコの数や、相手のリアクションでは測れない、
“あのとき本気だった”という事実こそが、何よりも大切な記憶になる。
震える手、包装紙の色、便箋に書いた拙い言葉、
すべてがその人にとっての人生の断片であり、
たとえ相手に届かなかったとしても、心には確かに“あたたかさ”を残す。
誰かを本気で好きになった時間。
その気持ちを抱えて動いた勇気。
大人になった今だからこそ、あの頃の自分に
「ちゃんと素敵だったよ」と伝えたくなる。
そんな宝物みたいなバレンタインの記憶が、
これからも誰かの胸の奥で、そっと灯り続けていく。
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